樋上 潔さんの第5回「玩具で語る雪の国の昔話展」

1月13-18日、渋谷・表参道の 新潟館・ネスパスで行われた、展示会にお邪魔してきました。

 

入り口の看板から既に昔話とおもちゃの世界。早速影絵の「鶴女房」が地下の会場で始まりました。

 

 影絵というと紙芝居のような小さな額を想像していたところ、とんでもない、かなり大掛かりな大道具で構成されていて、
照明・音楽も凝ったものです。樋上さんのナレーションで昔話が語られ、鶴が羽ばたいて去ってしまうと会場が明るくなり
装置を見学したり、実際に装置を操作したり出来ました。
 鶴は楢で作られていて、また羽を羽ばたかせる装置も全て木製、この辺りからちょっと樋上さんの印象が変わってきました。
 

1階の会場ではTVチャンピオンで製作されていた「ぶんぶく茶釜のカタカタ」「かぐや姫の照明スタンド」をも展示されていました。
かぐや姫は、弓を引いてかぐや姫が月に向かうと月が照明で輝く、という遊びごころにあふれた作品、勿論実際に動かして遊ぶ事も出来ます。
 

 大きな疑問は実際にこれらの作品をどんな木材で作られているかという事でした。テレビ番組中の限られた時間内に製作しなくてはならないので針葉樹系? いえいえ、仕上がりを考えられているのでしょう、全て広葉樹でした。
下の画像は「せいじょ」という作品。履物にはラック状の木のパーツが噛み合わされて取り付けられ、履いて歩くと新雪を踏む「ギュッ、ギュッ」という音がします。

  

 楽しいデザインとアイデア、完成された木工作品としての出来上がり、そしてこれが発見だったのですが、メカ好き、木工からくり好きの樋上さんのこだわりがいっぱい盛り込まれた作品ばかりでした。

  

時間が無くてその場では製作できなかったのですが、カチカチ山・飛び出す狸のコマ、回転中にバーが何かに触れると狸の頭が吹っ飛ぶ!というこれも材料は楢とウォルナットです。
サンド・ペーパーと接着剤があれば簡単な加工で組み立てる事が出来、狸の顔はお子さんが書き込むという、楽しめるキットとしてお子さん向けに教室も開かれています。



 実用的な作品作りもさることながら、自分でもこうした木工からくり=遊べる楽しい作品を仕上がりにもこだわりながら作ってみたい!
と感じました。
 4月〜5月には静岡県浜松市 浜松市立楽器博物館で「音をテーマにした展示」に参加される予定です。また近々埼玉でのイベントでも展示されるということでした。樋上さんのホームページはこちらです。
http://homepage2.nifty.com/t-wave/

2004 Jan.